転職と採用について今回は書いて書きたい思
います。


■媒体募集で応募してくる人のレベルは
 低い!?


わたしは以前いた会社でも今の会社でも採用面
接を行っています。

その経験から誤解を恐れず書くと、リクナビ等の
媒体広告で応募してこられる方のほとんどは、真
の優秀者ではありません。

こんなこと書くとたくさんの方に叱られそうですが、
わたしの経験上この法則があてはまります。
(飲食・アミューズメント業界のみの現象かもし
れませんが・・)

飲食で言えば応募者の大半は役職でいくと店長
経験者までです。
それ以上のSVやエリアマネージャークラスの方
の転職はごく少数です。

飲食業界は人手不足、人材不足なので店長に
なるにはピンキリですがそれほど優秀である必要
はありません。

一般的常識さえ備えていれば未経験でも入社
1~3年程度で店長になれます。

リクナビ等媒体広告を通じて応募してこられる方は
経験者なら大概店長クラスまで、未経験者だと少し
営業経験があるとか、会社の中でも下の階層でやっ
ていた方々が大半です。

一定規模の会社で部長をやっていたとか、営業を
統括していたとか、マーケティングや戦略立案を行い
成果を出していたというレベルの人の応募は見
たことがありません。

大概の応募者はステップアップや、自分の能力
と会社のレベルにギャップがあって更なるレベル
アップを目指してといった前向きな理由ではなく、
単に会社や待遇への不満を解消したい一心で
転職をしようとしている人たちです。


■優秀な人はそもそも会社を辞めない

優秀な人はそう簡単に会社を辞めません。
なぜならそういう人は会社にとって絶対手放した
くない存在なので、高待遇だからです。

給与等の労働条件がよいだけでなく、仕事の権
限も大きく与えられ、会社にとって重要な案件も
どんどん任せてもらえます。

そうした環境を捨ててまで転職する理由はありま
せん。


■優秀な人は転職を決意した瞬間次が決まる
 ので、転職活動などいらない

中にはステップアップや更なる高待遇を求めて転職
をする人もいるでしょう。

しかし優秀な人は常日頃からヘッドハンターや、
取引先・知り合いからうちに来ないかと声をか
けられているので、転職を決意した瞬間、次が
決まってしまいます。
優秀な人材は常に引く手あまたです。

こういう人がわざわざリクナビで仕事を探し、ど
んな会社で、どういう仕事をするのかも分からな
いような転職をするはずもありません。

わたしがこれまで見てきた優秀な方々は皆、
転職活動をする前に、既に次の勤務先は決まっ
ていました。


■転職を繰り返すがためにキャリアを築けず、 
 さらに転職を繰り返すことになる!


逆に労働市場に流れてくる人たちは(もちろん
優秀な人もいますが)大半は組織ピラミッドで言
えば下層にいる方です。

会社に何かしらの不満があればコロコロと職を
変えていく人たちですね。

現に面接をしていて履歴書を見ると大半の方が
2~5年で転職をされています。

こういった方は今よりも少しでもいい条件、いい
会社、いい上司を求めて転職を繰り返します。

このような転職者をある企業が労働市場で採
用し買い取る。
しかしその買い取った企業からも実は退職者
が出ているわけで、その退職者をまた別の企
業が買い取る。

労働市場はこのように同レベルの転職者が、
企業間をただグルグル回っているだけです。

転職や採用活動により本質的なところは何ら
解決されていません。

あと余談ですが・・

ここ最近35歳以上で妻子もある応募者が非常に
増えています。

募集かけると年代別でなんと40代の転職希望
者がトップになります。

会社の内部状況も知らず、待遇もどうなるか
分からないような会社に、40代でよく転職しようと
されるなぁと、面接しているわたしが逆に不安に
なったりします。


■優秀な人材を確保し生き残っていくには、
 新卒を採用できる会社になるしかない!


話は元に戻りますがこうした労働市場の構造が
ある中で、今後採用活動をどうしていけばよい
のか?

わたしの結論は

「新卒を採用すること!」

これしかないと思っています。

勿論中途採用で経験者を採用しなければなら
ない場面・職種もあると思うのそれはそれで
継続していく必要はあると思います。

しかしながらやはり新卒採用は非常に重要です。

新卒なら優秀な人材を採用することができます。
また自社に合った人材へと教育していくこともでき
ます。

しかしながら新卒を採用できるレベルにない会社
はどうすれば良いか?

まずは20代の若い方が採用できる会社になること
だと思います。
若い人が働きたいと思う会社にしていくこと。

そうした努力を会社としてやっていかないと、今後
増々厳しさを増す競争環境の中で、生き残ってい
くことは難しくなっていくのではないかと思います。

人材採用面で勝者となること。
ここが生き残りのためのポイントではないかとわたし
は思います。